奈良の紅茶つくりびと
田原ナチュラル・ファーム
(代表 福井佐和さん)
人もお茶も野菜も虫も、結(ゆい)で繋がり、生まれた『紅茶』
奈良の中心地から東へ12キロ、標高およそ450メートルの大和高原。
古代の歴史ロマンが色濃く残る田原地区に、福井(旧姓 高島)佐和さんを訪ねました。
朝早い時間の訪れでしたが、佐和さんのとびきりの笑顔が迎えてくれました。
サラリーマン家庭に育ち、12年間、奈良市内でOLとして働いていた佐和さん。
冷暖房設備が完備された百貨店での勤務、お仕事は楽しかったそうですが、
外の気温や天気も判らない環境での仕事に、いつの間にか疑問を募らせていったそうです。
たまたま参加した農業体験をきっかけに、自然農法の魅力を知った佐和さんは、
農薬や化学肥料、除草剤を一切使用しない、自然農法を学んで、
ナチュラルファーマーの世界へ飛び込みました。そして、その道を突き進んで現在に至ります。
『人もお茶も野菜も虫も みんな結(ゆい)でつながる』が佐和さんの信条。
様々な縁が繋がって、田原の地で野菜とともにお茶も作ることになり、
結(ゆい)の心から生まれた紅茶は、今年で3年目を数えます。
佐和さんは昨年ご結婚されました。ご主人となられた福井さんと、
お隣の中尾義永さんと共に、紅茶は田原東雲共同製茶工場で作られています。
慣行農法でお茶づくりをされていた福井さんの茶畑も、
佐和さんの影響で 一部、有機栽培での取り組みも始められています。
ゆいの和紅茶 リーフ30g 50g 緑茶品種のやぶきたと在来種。
紅茶のパッケージの名は 結(ゆい)。
太陽の日差しをたっぷり浴びて、健康的に育った大和茶は、文字通り、
人と人との助け合い(相互扶助)の心で繋がり、紅茶に製茶されます。
田原の里で育った2番茶は、コンテナ送風による萎凋のあと、
120キロラインの揉捻機で、新婚の旦那様の担当で加工されていきます。
パッケージ制作や販売にも、たくさんの結があつまり、繋がっているのが判ります。
ゆいのお茶は、オーガニックマーケットでの販売や、ネット販売、ケーキ屋さんとのコラボ企画なども行っています。、
佐和さんは地元をアピールできるような、ギフトセットのチャレンジを考えています。
現在、緑茶や焙じ茶は、「古事記」を編纂したとされる太安万侶(おおのやすまろ)などの、
かわいいイラストを使ったパッケージもあります。
プチギフトやお土産にも喜ばれるサイズなので、和紅茶のイラストバージョンの登場も楽しみです。
2016.11.1
地紅茶サミット世話人会
紅茶研究家 高橋彰子
【茶園情報】
田原ナチュラル・ファーム
住所 奈良市日笠町614-2 電話 & FAX 0742-81-0741
メール sawatea@future.ocn.ne.jp ホームページ http://tawarafarm.webcrow.jp/