奈良の紅茶とりくみびと
「かすががーでん」
山添村波多野地区活性化協議会
(山添村観光協会 向井秀充さん 山添村地域振興課 松井さん 桝井さん)
高齢化・過疎化が進む村で、保育園跡地を活用しパワフルに「紅茶復活と地域づくり」!!
今回は名古屋で近鉄に乗り換え、三重県名張市に下車。岩田ルナさんの案内で、
名張川沿いの道を奈良県山添村へと入りました。
秋の日はつるべ落とし。すっかり暗くなってしまった時間でしたが、山添村役場で、
向井さん、桝井さん、松井さん、アドバイザーとして「かすががーでん」のお茶の栽培・製造に
関わっている伊川健一さんにお話しを伺いました。
「かすががーでん」は、山添村のサポートと地元ボランティアスタッフで構成。
(旧春日保育園)の跡地を活用して、2013年から都市と農村の交流を目的に、
毎月1回、付近の田畑を活用した農業体験型イベントを行っています。
山添村は古くからの「大和茶」の産地。60年ほど前には、当時の旧波多野村に紅茶工場があり、
村の中心的な産業として発展していました。
名張川沿いの気候や地質が影響し、良い茶葉の栽培地でしたが、
高齢化や過疎化が進み、お茶の栽培を縮小する農家や、耕作を放棄され、
荒廃した茶畑が増えました。
「かすががーでん」では健一さんの協力で、荒廃した茶畑を再生し、
イベントにお茶摘みや製茶体験を取り入れました。
また『茶畑オーナー』制度では、再生した茶畑の無農薬の煎茶や紅茶が届けられます。
「かすががーでん」では、お茶を通して、地元と都会の様々な人たちが交流し、
山添村の文化や歴史を守り、地元が元気になる活動を日々続けています。
「大和高原茶」(初摘み 和紅茶) リーフ 緑茶品種「やぶきた」
TBでは、しょうが、柚子、アップルミント、当帰ほか、様々なハーブと組み合わせた紅茶も有り。
「やぶきた」での「大和高原茶 和紅茶」は、香りがよくまろやかで優しい、飲みやすい紅茶です。
そしてパッケージは、とても素敵なイラストが印象的です。
茶畑のオーナーへ、山添村の季節を伝える目的もあって、
村の美しい風景や伝統文化の一瞬を切り取り、
紅茶を作られている健一さんが、優しい色使いでスケッチされています。
現在は「やぶきた」で紅茶を作られていますが、ここ山添村は
戦後、国産紅茶でその名を轟かせた、川戸勉さんが手がけた
「べにほまれ」が栽培されていた地でもあります。
ドラマ『相棒 season12、13話「右京さんの友達」の冒頭2分では、
手放しに海外紅茶を誉めそやす人物に
『。。。因みに 奈良県で作られた紅茶が50年も前にイギリスの品評会で最優秀賞を取っている』 と
語り、右京さんの心を鷲掴みにした場面もあります。
昔、紅茶工場で働いていた方の協力を得て、幻となってしまった「べにほまれ」の再生を試み、
「かすががーでん」の「世界一の紅茶復活プロジェクト」もスタートしています。
山添村の特産品として期待されている、和紅茶のこれからがとても楽しみです。
2016.11.11
地紅茶サミット世話人会
紅茶研究家 高橋彰子
【ガーデン情報】
山添村波多野地区活性化協議会 「かすががーでん」
630-2344 奈良県山辺郡山添村大字大西151番地 ( 山添村観光協会内)
電話:0743-85-0081 ファックス:0743-85-0219
ホームページ:http://www.yamazoekanko.jp/gar den
メールアドレス:info@yamazoekanko.jp