第15 回全国地紅茶サミットin 奈良 関連イベント
“奈良では”のこどもティーパーティ「こども和紅茶マスターになろう」 第5回の開催報告です。
12月4日(日)、5日(月)に開催される「第15 回全国地紅茶サミットin 奈良」の関連イベントとして、
「奈良では」のこどもティーパーティ『こども和紅茶マスターになろう!』と題した
全6回のプログラムを開催しています。9月農とお茶のお話、茶摘み&紅茶の加工体験、
10月葛菓子づくり、こども会議に続いて、11月は紅茶の淹れ方・楽しみ方を学習しました。
11月20日(日)、講師に紅茶研究家の磯淵猛さんをお招きし、紅茶のお話と楽
しみ方を教えていただきました。
紅茶の一番の良いところは人と人をつなげる役目をするところです。例えば大
人はコーヒーやお酒を介して人と交流することがありますが、そういう時こども
たちはその輪には入れません。紅茶を介した交流では、こどもから大人までみん
な対等に同じテーブルにつきコミュニケーションすることができます。また、美
味しい紅茶とお菓子がその輪にあることで、ほっと和んで心を開いて話をするき
っかけになります。紅茶の楽しみ方とは、紅茶に詳しくなるとか、「こうしなけれ
ばいけない」というようなことではなく、いかに人と心を開いてコミュニケーシ
ョンできるか、人を思いやる気持ちで紅茶を淹れたり会話をしたりできるか、そ
ういうところにあるのだとお話しくださいました。さらには、こどもたちが3か
月かけて体験してきたように、茶畑でお茶を育て摘み取るところから、私たちの
手元に届くまでのつながりを感じながら紅茶を淹れ、飲むことができれば素敵で
すよね。
実習では美味しい紅茶の淹れ方を習いました。ポイントはお湯の温度!やかん
にたっぷりのお湯を沸かし、沸騰する直前で火を止めます。沸騰してしまうと水
の中の空気が抜けてしまうので、その直前の95℃くらいがベスト。ポットに紅茶
の葉を入れお湯を注いだときに、水の中の空気が茶葉に付着しその浮力で対流が
起こる(ジャンピング)、そうなると味、水色(すいしょく=茶の色)、香りとも
に文句なしの紅茶になるので、水の中に空気のある状態のお湯で淹れることが大
切なのだそうです。
紅茶を飲んだこどもたちは「おいしい」「にがくない」という子もいれば、「や
っぱりしぶい」という子も。今回は低温殺菌牛乳も用意しミルクティーも試して
みました。牛乳の味に敏感に反応し「この牛乳、味がない」という子が。一般的
な牛乳は120℃2秒といった高温殺菌されているのですが、今回使った牛乳は
65℃30分の低温殺菌牛乳。低温殺菌だと牛乳の中のたんぱく質が(単純にいうと)
焦げていないので「焦げ」の味がしないのだそうです。コーヒーは豆を焦がして
つくるけど紅茶は葉を焦がさない。牛乳も焦げていないものを使わないと、本当
の美味しいミルクティーとは言えないんですよ、という磯淵さんのお話をお聞き
しながら、こどもたちの舌の確かさにびっくりでした。
紅茶の良いところとして、体に良いということも学び(止血作用、風邪予防、
腸を整える作用、骨を強くする作用、油物を食べたとき口の中をさっぱりさせる
作用などなど)、家族に美味しい紅茶を淹れてあげるという宿題もいただきました。
その後は、いよいよ本番を迎えるティーパーティの準備をグループに分かれて
行いました。わくわく、ドキドキ、おもてなしの心でお客様をお迎えします。
2016.12.1
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