お知らせ

社会福祉法人 青葉仁会 あおはに自然学校 について

奈良の紅茶つくりびと

社会福祉法人青葉仁会  あおはに自然学校のみなさん

(担当 稲葉 麻美子さん)

 

自分たちの手で作ったお茶が、誰かの役に立つ歓び!

DSCF5990

土曜日の夕方、大和高原の豊かな自然環境に囲まれた、杣ノ川町の青葉仁(あおはに)さんに、
稲葉麻美子(自然学校班スタッフ)さんを訪ねました。
青葉仁会は「障害を持ちながらも生き生きとした人生を送りたいと願うすべての人に」
入所・通所施設、就労などを通じ様々な支援を行っています。

 

青葉仁入所施設の周りには、地場産業でありながら、高齢化や茶葉の価格の低迷等による
耕作放棄などで、人の背丈、その倍ほどに伸びた茶の木、茶山が広がっています。

 

2012年、地元地域からの声もあり、放置されていた茶山の再生とお茶づくりを、
利用者さんの仕事とする取り組みが始まりました。
自然農法の茶づくりを行っている、伊川健一さんがアドバイザーとなり、
伸び放題だったお茶の木を短く刈り払い、茶山の再生化がスタート。

 

足場の悪い斜面での作業は、周りに注意を払いながら作業を行うことで、
利用者さんに平衡感覚やバランスを取る力が身につくのだそうです。

 

稲葉さんをはじめスタッフは、紅茶の製茶手順を健一さんから指導され、
利用者さんそれぞれの障害度、また興味や希望に合うように、茶摘みや、
揉みの行程を細かく分けて、作業の配分しています。
茶摘みは天候の良い日を選んで行うので、利用者さんも屋外の作業を楽しんでいます。
摘んだ茶葉は竹の平笊に広げ、手作りの稼働式の萎凋棚で萎凋させています。
実物を見せていただきましたが、竹製の優れもの!! でした。

 

手分けをして、一握りづつの萎凋した茶葉を竹笊の上で丁寧に揉んでいきます。
それをまた別の利用者さんが集めて、もう少し茶葉に力を加えて、揉みを均一にし発酵させ、
最後は棚式の透気乾燥機で乾燥しています。

和紅茶

和紅茶 緑茶品種「やぶきた」 手摘み&手揉み リーフです。

 

青葉仁の手揉み和紅茶の茶樹は自然栽培の自然仕立てです。
水色は薄いオレンジ色、一心二葉で手摘みされた新芽を、丁寧に手揉みしているので
一煎目は5分、二煎目は10分ほど蒸らしてください。
抽出後の茶葉は、茶摘みされた時と同じ一心二葉の形状に戻ります。

ポットの中で、ゆっくりゆっくり撚れた葉が広がって行く様子をみていると
利用者さんが自分に出来る「手揉み茶就労」を「人から認められる仕事」と感じ、
生き生きと「お茶づくり」を楽しんでいる姿が目に浮かんできます。

じゅうねん 037

稲葉さんのお話では、地元農家さんが管理しきれなくなった茶畑を
青葉仁さんへお願いするコールも来ているそうです。
再生した茶山が美しい茶園になり、利用者さんや地域の皆さんの憩える場になるよう、
青葉仁さんの取り組みは続いていきます。

手揉み和紅茶は、奈良市水間町にあるカントリーカフェ
青葉仁ハーブクラブ(Country cafe Herb Club)さんでも飲むことができます。

2016.11.13

地紅茶サミット世話人会

紅茶研究家 高橋彰子

 

【会情報】

社会福祉法人 青葉仁会   あおはに自然学校

630-2152 奈良県奈良市杣ノ川町50-1

電話:0742-81-0420 ファックス:0742-81-0804

info@aohani.com

【カフェ情報】

Country cafe Herb Club
カントリーカフェ・ハーブクラブ

営業時間 (月~金)10:00~18:00 (土日祝)10:00~19:00〒630-2151
奈良市水間町3020-3 Tel/Fax 0742-81-0829

 

 

 

< 前のページに戻る